Wikipedia の劣化ウランの医学的危険性の主張と反論を見ると,日本の文部科学省は劣化ウランの毒性は身の回りの海水や土砂中に存在するウランと同じ又は小さい」(平成14年11月)と発表しています.しかしこれではウランそのものの危険性がわからないので,比較になりません.一方,劣化ウランの危険性の項を短くまとめると,「劣化ウランは重金属であり,重金属中毒の原因となる.その毒性は砒素と同程度である.」という主張があります.また,アメリカ政府とWHOは危険性に対する証拠は不十分であると反対しています.ただし,子どもは口にしないよう WHO は警告しています.またアメリカの法律では劣化ウランは有害物質に指定されており管理下に置かれなくてはいけません.
前回紹介した Wikpedia や化学入門などの解説をご覧になられた方は原子というものが何かとか,放射線とは原子核の一部の陽子や中性子であったり,高エネルギーの電子であったり,あるいは高エネルギーの電磁波であったりということをご理解されたかと思います.これらが危険なのは,私達生命が生きていくために重要な私達の体の中の DNA 等を破壊することができるからです.どれだけ破壊するかというのは,放射線を放射する側のエネルギー,そして生体側がどれだけ吸収するか,などにかかわってきます.それは,どれだけ攻撃が強いのか,どれだけ守備が強いか,に似た感じです.これについて知るために,まずは,放射能と放射線と,その強さについての言葉について考えましょう.それを示す言葉がないと,なんだかわからない怖いもののままであったり,なんだかわからないから,権威の言うことを信じるしかないということになりかねません.そこで,ちょっと退屈かもしれませんが,放射能,放射線,ベクレル,シーベルトなどの言葉の意味をまとめてみます.
原子などについての科学的知識の資料としては Wikipedia の記事[1]からはじめるのも1つの手です.また,化学のオンライン授業を提供するサイトなどに原子の話があります.これらのサイトは原子力発電とは関係ありませんので安全性などについてはほとんど述べられていません.しかし,「放射線とは何か」などについては,初学者向けに比較的容易な解説があり参考になると思います.手前味噌ですが,化学の初学者向けの解説ビデオとして [2] を挙げておきます.ただし,これは中学から高校生向けの一般的な化学入門なので,もっと簡単なものが知りたいとか,その反対にもっと高いレベルのものが詳しく知りたいという方々は,御自身でいろいろと調べてみて下さい.
Amory Lovins, A 40-year plan for energy, TEDSalon NY2012, http://www.ted.com/talks/amory_lovins_a_50_year_plan_for_energy, (Online; accessed 2014-12-22)
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