「ドイツの取り組み」カテゴリーアーカイブ

福島の高校生とのウオーキングツアー

今年の夏、日本のNPOの団体の主催で福島からドイツを訪問した高校生たちといっしょにベルリンの街を歩いてドイツがどのように環境にやさしいまちづくりをしているかを歩いて学ぶウオーキングツアーをしました。時間が経ってしまいましたが、そこで学んだことをこの場で紹介します。

ドイツ連邦議事堂のドーム型の天井はガラス張りで日光を取り入れやすくなっています。屋上にはソーラーパネルが設置されており、発電された電力を電力会社に売っているとのことでした。議事堂の地下には暖かい空気と冷たい空気をためるタンクがあり、夏は冬にためた冷たい空気を館内に送り、冬はその逆の作用をします。そうすることでなるべく電力を使わない工夫をしていることがわかります。

議事堂の屋上からは火力発電所が見えました。煙突の近くに台形状の建物があります。それは電力をつくる際に出る熱を冷却するための冷却塔です。しかし、冷却する際に出る水蒸気が空に上がりやがて雨となって地上に降りてきます。そのため上空の水蒸気が増え集中豪雨や最近の異常気象の原因になるとのことでした。

国会議事堂の屋上から見える火力発電所
国会議事堂の屋上から見える火力発電所

議事堂の屋上からはベルリンの街が一望できます。ベルリンは緑が多いなと感じていましたが、上から眺めるとあらためて緑が多いことに気づかされます。至るところに公園があり、主要道路も直線で幅があり、街路樹が茂っています。なぜ道路が広いのか、暑い空気が街にたまらないよう風通しのいいまちづくりをしているからです。なぜ緑が多いのか、木を植えることで日陰を作って空気が暖まらないようにしているからです。

ベルリン中央駅でもさまざまな工夫を知ることができました。屋根はすべてガラス張りです。これも日光を取り入れやすくするためです。そうすれば日中照明が必要なくなるので省エネできます。ドイツ鉄道(Deutsche Bahn・日本のJRにあたる)ではドイツ政府のエネルギーを再生可能エネルギーに転換する政策に呼応して2050年までにはすべての電力を再生可能エネルギーにするとの目標を出しています。ドイツ鉄道が発行しているバーンカードというものがあります。これは年に一度、一定料金を払うと、ドイツ鉄道の切符を買う際に割引が効くカードです。現在、このカードを所有する乗客の分の電力が再生可能エネルギーでまかなわれています。

ベルリン中央駅のホームで説明を聞く高校生たち
ベルリン中央駅のホームで説明を聞く高校生たち

駅には分別ゴミ箱が設置されています。紙、プラスチック、ビン、その他です。コカ・コーラ社のみがリユースするリターナブルボトルを採用しています。リターナブルボトルを使用すると工場までビンを戻さなければいけないため、コカ・コーラ社は各地に工場を分散させています。
ベルリンの街を歩いていると自転車で移動する人が多いことに気づきます。自転車専用道が整備されているため主要な道路でも比較的安全に乗車することができます。観光地でもあるベルリンでは店頭で借りるレンタサイクルも多いですが、ドイツ鉄道が運営するレンタサイクルがあります。その名も「Call a Bike」。駅前に限らず、街のあちこちで乗り捨て可能です。インターネットで登録し、携帯電話で暗証番号を聞き取り、施錠・解錠ができる便利な仕組みです。ベルリンは公共交通機関も発達していますが、気軽に自転車を使えることで二酸化炭素の排出を押さえる努力も見られると感じました。

今回のツアーではドイツ政府とベルリン、企業が脱原発と環境にやさしいくにづくりをするために実践している姿を勉強できました。日本では福島の原発事故が解決していないにもかかわらず、政府が海外に原発技術を輸出しようとするなど日本と海外の人々に対して無責任な態度を取り続けています。今回学んだドイツでの取り組みから日本でも脱原発に向けてできることを学べるのではないかと感じました。

電力供給の市民表決 Volksentscheid

volksentscheid2この日曜日に、ベルリンでは電力供給を電力会社から市民組織に移行させるか否かの選挙がありました。この選挙が成功すれば、今まで電力会社が牛耳っていた電力に関するすべてのプロセス(発電方法から組織としての管理まで)を市民が参加して決められる上に、100%再生可能なエネルギーをフェアに配分できるということで、私も非常に期待していました。
しかし・・・残念ながら選挙は失敗してしまい、ベルリン独自のエコなエネルギーの夢は消えてしまいました。それでも、今回の選挙から学ぶこと、得られたことはたくさんあると思うので、今回はそれについて書いてみたいと思います。

まず、こういう政治参加の形態があるということ自体、私はすごいと思いました。
今回のような選挙のことをドイツ語ではVolksentscheidといい、日本語だと住民(国民)表決、レファレンダムなどというようですが、ピッタリ来る日本語訳が思い浮かびません。そもそも、こういう形の政治参加は日本にはない、少なくとも一般市民の日常生活のなかで起こるイベントとしては稀なのではないかと思います。今回の選挙はベルリン市だけで行われたものなので、便宜上ここでは市民表決という言葉を使います。 続きを読む 電力供給の市民表決 Volksentscheid →

2.6.2013 “Sayonara Nukes Berlin” beim 18. Umweltfestival

[:ja]今年のベルリンは、6月に入ってもなかなか安定した陽気を迎えられず、環境フェスティバルが開催される日曜は朝から注意報が出る程の悪天候に見舞われた。そんな中、私たちは雨にもめげず雨除け対策万全とインフォスタンドの設営に励んだ。

スタンドは賑やかに彩られ。

Umweltfestivalは、例年ベルリンで開催される大規模な環境フェスティバルである。市内のみならず、ドイツ各地より、日頃から環境問題に関心を持つ様々な来場者が訪れる。フェスティバルと並行して行われる自転車デモにも、老若男女たくさんの参加者があったという。

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チェルノブイリの深刻な影響は続く。27年の歳月を経てもドイツ国内で販売されるブルーベリージャムはセシウム高濃度。驚く来場者。

私たちのインフォスタンドは、天候不良や初参加にもかかわらず多くの人々に立ち寄っていただき、実りのある活動をする事ができた。深刻化する一方の日本の放射線被害の現状のみならず、ドイツをはじめヨーロッパ諸国が未だに抱え続けるチェルノブイリ被害の一部を報告すると共に、ベルリン在住のアーティストらの協力によって実現した脱原発グッズの販売、女の会と有志の協力により日本の脱原発に向けたさようなら原発集会の署名331筆を集める事ができた。これには自転車でフェスティバルを訪れていたシュトレーベレ連邦議員や、旅先にもかかわらず日本からの旅行者たちの快い署名もあった。また、Manami N.氏の協力により、先日の敗訴の知らせを受けメンバーも衝撃を隠せなかった”ふくしま集団疎開裁判”への応援メッセージを、快諾する来場者から撮影する事ができた。 続きを読む 2.6.2013 “Sayonara Nukes Berlin” beim 18. Umweltfestival →