3月18 (金) AUSLAND にて、小熊英二監督のドキュメンタリー映画『首相官邸の前で “Tell the Prime Minister”』の上映会を行いました。
はじめに、この日の60名を越える来場者の皆さんに、心からの感謝を申し上げます。
映画の内容についてはネタバレの恐れがあるので言及は避けたいと思いますが、まずこの映画を鑑賞した後、監督である小熊英二さんによるアフタートークの時間が設けられました。これがまた、皆さんとても活発に質問されていて、挙手が絶えない時間となりました。
例えば、「日本の今現在の状況はどのようなものか」、「国民の8割近くが脱原発を支持していると言われていたのにも関わらず、再稼働されてしまったのは何故か」、「54基もある(商業用)原発の、廃炉にかかる費用は一体どう賄うのか?」などといった、どれも興味深いものでした。
小熊さんは「インタビューをした8名の人選はどういった理由で?」という質問には「アメリカなんかでよく使われている手法をとった。男女4名ずつ、職業も環境も違う方にインタビューをすることによって多様性をもたせたかった」という返答、そして「なぜこのドキュメンタリー映画を撮ろうと思ったのか」という質問に対しては「誰も撮らなかったからです」と、至極シンプルなお答えでした。
時間の都合ですべての質疑応答をうかがうことができず残念でしたが、交換留学で現在ベルリン在住の日本の高校生から、日本の ‘T-nsSOWL(高校生をはじめとする安全保障関連法案に反対するチーム)’ の動きに対する質問が出たのも、「今」という時代を反映していて印象に残りました。

DIYながらもクオリティの高い (自画自賛 ! ) 盛り沢山のグッズも盛況でした。

『首相官邸の前で “Tell the Prime Minister“』はこの後、
4月1日(金) 2日(土) に Leipzig の ‘日本の家’ で開催される ‘Protestival in Leipzig’ でも上映されます。
Leipzig近郊の皆さま、どうぞお気軽にお越しください。
Das Japanische Haus e.V. — 日本の家
(Eisenbahnstr 113b, 04315 Leipzig, Germany)
www.djh-leipzig.de
『首相官邸の前で “Tell the Prime Minister”』公式サイト
http://www.uplink.co.jp/kanteimae/
小熊 英二
1962年東京生まれ。出版社勤務を経て、慶應義塾大学総合政策学部教授。福島原発事故後、積極的に脱原発運動にかかわり、メディア上での発言も多い。2012年の著作『社会を変えるには』で新書大賞を受賞。他の著作に『単一民族神話の起源』(サントリー学芸賞受賞)、『<民主>と<愛国>』(大仏次郎論壇賞、毎日出版文化賞)、『1968』(角川財団学芸賞)など。
そして、Berlinでの Protestival はこの後も ま だ ま だ 続きます!
まずは 4月7日 (木) に、またこの AUSLAND でドキュメンタリー映画『太陽が落ちた日 “Als die Sonne vom Himmel fiel“』の上映会を企画しています。18:00 開場 / 19:00 スタートです。
こちらも是非お見逃しなく!
『太陽が落ちた日』公式サイト
http://www.alsdiesonnevomhimmelfiel.com
AUSLAND『Als die Sonne vom Himmel fiel』予告
http://ausland.berlin/als-die-sonne-vom-himmel-fiel
また、これらの会場である AUSLAND は、普段からとても面白い音楽イベントや映画上映会が開催されている素敵な空間です。
関心のある方は是非こちらのサイトも併せてご覧ください。
AUSLAND
(Lychener Str. 60, 10437 Berlin)
http://ausland.berlin